通勤・通学にも便利な原付(原動付自転車)ですが、万が一事故をしたときへの備えが必要です。
原付事故に備える保険には、自賠責保険と任意保険があります。
加入義務のある自賠責保険は、最低限の補償であるため、任意保険への加入がおすすめです。
本記事では、20歳以上の人に向けて、保険未加入の場合と加入の場合の違いなどについて、解説します。参考にしてください。

原付事故に備える保険とは

原付事故に備える「自賠責保険」と「任意保険」について、わかりやすく解説します。

自賠責保険

自賠責保険とは、公道を走る自動車やバイクはもちろん、原付に対しても加入が義務付けられている保険です。義務のため「強制保険」とも呼ばれており、加入せずに原付を運転した場合は自動車損害賠償保障法違反となります。交通事故の被害者に対する最低限の補償を目的とした保険であるため、対象は被害者への人身損害(死傷)のみで、被害者側の物損(自動車の破損など)や加害者側の損害(人身損害、物損ともに)は対象外。人身損害の補償として支払われる保険金の限度額についても、下の表のとおり決まっています。

補償対象 支払限度額
死亡による損害 最高3000万円
後遺障害による損害 最高4000万円
傷害による損害 最高120万円

※支払限度額は被害1人あたり

任意保険

前項で解説したとおり、自賠責保険から支払われる金額は必要最低限です。任意保険は、自賠責保険でカバーしきれない損害に備えて、補償を上乗せするために本人の意思(任意)で加入する保険です。任意保険は、事故の相手の死傷に対する補償「対人賠償責任保険」、相手の物への破損に対する補償「対物賠償責任保険」、自分や同乗者の死傷に対する補償「人身傷害保険」「搭乗者傷害保険」、自分の原付や自動車への補償「車両保険」など、対応する補償範囲が広く、ある程度自分で範囲を設定できるのが特徴です。

原付・バイクの主な事故原因

原付やバイクの主な事故原因にはどのようなものがあるか、解説します。

無理な追い越し

原付やバイクは車幅がせまく、すり抜けるように簡単に自動車を追い越せます。その際、注意が不十分だったり、無理な追い越しをしてしまうと、他の自動車や歩行者との接触事故を起こしてしまったり、右左折する自動車に巻き込まれて事故に発展するケースが多くあります。

前方不注意

原付やバイクは、走行中のヘルメット着用が義務付けられています。ヘルメットを着用すると、着用しない場合と比べて視野が狭くなります。走行中は前方や左右の確認を十分に行いますが、少しのよそ見が、追突事故に発展するケースが多くあります。

自動車からの死角

原付やバイクは車体が小さいため、自動車の運転手から見えない「死角」に入りやすいです。また、車体が小さいことで、自動車の運転手は実際よりも遠くにいるように見えたり、ゆっくり走っているように見えたり、錯覚しやすいものです。これらを原因として、死角にいる原付に気付かず(遠くにいると思っていて)、自動車が左折して巻き込み事故に発展したりするケースが多くあります。

保険の加入・未加入で自己負担額はどれだけ違う?

原付事故を起こした場合、任意保険加入と未加入の自己負担額の違いについて、事例を用いて解説します。

歩行者に怪我をさせてしまった事例

事例「原付を運転中に歩行者に怪我を負わせてしまい、損害賠償金として200万円を請求された」。この場合、自賠責保険のみのケースと任意保険も契約しているケース、それぞれの自己負担額は次項のようになります。

自賠責保険のみのケース

上述の事例の場合、歩行者の怪我(傷害)に対して自賠責保険で120万円補償されます。
損害賠償金200万円-自賠責保険の補償120万円=自己負担額80万円
事故を起こした場合、相手と損害賠償の話し合い(示談交渉)を行います。自賠責保険のみのケースでは、この示談交渉は自分で行うことになります。

任意保険も契約しているケース

上述の事例の場合、歩行者の怪我(傷害)に対して自賠責保険で120万円補償されます。任意保険に契約していると、自賠責保険でカバーしきれない部分を任意保険が補償してくれます。
損害賠償金200万円-自賠責保険の補償120万円-任意保険の補償80万円=自己負担額0円
このように、自己負担額は0円になります。
また、任意保険は、示談交渉を代行するサービスがある場合も多く、その場合は相手との示談交渉は保険会社が行ってくれます。

電柱に追突してしまった事例

事例「原付を運転中に電柱に追突してしまい、損害賠償金として30万円を請求された。また、自分の怪我の治療費として10万円かかった」。この場合、自賠責保険のみのケースと任意保険も契約しているケース、それぞれの自己負担額は次項のようになります。

自賠責保険のみのケース

自賠責保険は、対物と自分側の損害は補償対象外です。そのため上述の事例のような物損事故の場合、自賠責保険による補償はありません。
損害賠償金30万円+治療費10万円=自己負担額40万円

任意保険も契約しているケース

任意保険にも加入している場合は、契約している保障内容や保険金額の範囲で保険金を受け取れます。例えば、上述の事例の場合で、任意保険が「対物賠償責任保険で対物修理費用を補償。特約で人身傷害も補償」という契約内容なら、自己負担額0円、もしくは軽減となります。
また、任意保険は、示談交渉を代行する特約がある場合も多く、その場合は相手との示談交渉は保険会社が行ってくれます。

原付は任意保険の加入がおすすめ

前項までに見てきたとおり、自賠責保険は被害者救済を目的とした保険であるため、自分側の補償がなく、最低限の補償しか得られません。自賠責保険だけで損額を全てカバーするのは難しく、万が一の事故に備えとしては任意保険への加入も必要だと考えてよいでしょう。任意保険の補償内容は、ある程度選択できるため、自身のリスクに合わせて備えることができます。

原付の任意保険に加入するには

原付の任意保険に加入する方法について、わかりやすく解説します。

単体の任意保険を契約する

原付のための任意保険や、特約を用意している保険会社があります。事故の相手の死傷に対応する対人賠償補償、相手の物損に対応する対物賠償補償、自身の死傷に対応する人身傷害補償、自身の物損に対応する車両保険など、複数の保険会社がさまざまな種類の保険を提供しています。どれくらいの補償があり、保険料はいくらかかるのか、自身のリスクに合わせて検討しましょう。

自動車保険の特約を利用する

自動車保険に加入しているのであれば、原付も補償の対象になる原付特約(ファミリーバイク特約)を利用する方法もあります。自身が自動車を持っていなくても、同居家族が持っていて、自動車保険の原付特約を付けていれば、自身が原付で事故を起こした場合も補償対象になります。

任意保険を契約するメリット

原付運転者が任意保険を契約するメリットについて、わかりやすく解説します。

高額賠償に備えられる

自賠責保険は対人賠償補償の最高額(死亡の場合は3000万円)が決まっていますが、任意保険の対人賠償の保険金額は無制限にできるものが大半です。死亡事故は損害賠償が、数千万円~数億円にもなることがあります。そのような高額賠償や物損に対する賠償などのリスクに備えられるのが、任意保険契約の大きなメリットです。

ロードサービスを受けられる

原付に対応する任意保険の多くは、「ロードサービス」が付いています。ロードサービスとは、原付のバッテリーが上がってしまったり、燃料切れ(ガス欠)やタイヤがパンクしてしまったなど、走行できなくなった時にレッカー移動などのサポートが受けられるものです。不測のトラブルに備えられるのも、任意保険契約のメリットです。

まとめ

手軽な移動手段として人気の原付ですが、事故を起こした場合は、自動車と同様にさまざまな賠償責任が課せられます。自賠責保険だけでは、人身事故の賠償や対物事故の賠償が高額になった場合に賄いきれないことも多く、万一の備えとして保険・共済加入は必要不可欠です。

ちょこっと共済は、東京都の39市町村が共同で運営する公的な交通災害共済で、交通事故に遭い治療を受けた会員に対して見舞金を支給する制度です。
東京都の市町村に住民登録のある方なら年齢・健康状態に関係なくどなたでも加入することができ、会費は年額1,000円または500円と大変安価です。
万が一の事故に備えて、お守り代わりにぜひご加入されてはいかがでしょうか。

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