2020年4月より東京都の条例で自転車保険の加入が義務化されています。
なぜ義務化されたのか? 義務の対象者は誰か? 違反時の罰則は?など気になることも多いかと思います。
本記事では、東京都内で自転車を利用する人に向けて、それらを解説するとともに、自転車保険について詳しく解説します。自転車保険の選び方など、ぜひ参考にしてください。

東京都における自転車保険の義務化とは

東京都における自転車保険の義務化について、わかりやすく解説します。

2020年4月より自転車保険が義務化された

東京都において自転車保険の加入は、2020年3月31日まで「努力義務」でした。つまり努力することは義務ですが、加入を義務としていませんでした。しかし、2020年4月より、東京都を含む15の都道府県、8の政令市で自転車保険の加入が義務化されました。この義務化の動きは、全国的に広がっています。

自転車保険が義務化されたエリア

2021年10月1日現在、23の都道府県、2の政令市で義務化されています。具体的には、宮城県、秋田県、山形県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、愛媛県、福岡県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県と、千葉市と岡山市の2つの政令都市です。ただし、秋田県の義務化が施行されるのは2022年4月1日からです。

自転車保険義務化の対象者

東京都における自転車保険義務化は、自転車に乗っている人の全てが対象です。未成年の子どもが自転車を利用する場合は、保護者が加入しなければなりません。また、東京都に居住していなくても、義務対象エリアである東京都内で自転車に乗る場合は義務の対象者となるため、自転車保険への加入が求められます。

自転車保険に加入しなくても罰則はない

自転車保険義務化は条例であり、罰則規定を設けていません。そのため、自転車保険に加入しなくても犯罪ではなく、罰則もありません。しかし、自転車保険加入の必要性(次項目から詳しく解説)が極めて高いことから、義務化されています。守るべきルールであることに変わりはありません。

東京都で自転車保険加入が義務化された背景

東京都で自転車保険加入が義務化された背景について、わかりやすく解説します。

東京都内における自転車事故の増加傾向

2018年中の東京都内の自転車交通事故件数は1万1771件で、全交通事故に占める割合は3割を超えていました。この増加の傾向は、東京都に限らず、多くの都道府県、政令都市で見られていました。2019年には、国が自転車保険義務化のモデル条例を都道府県と政令市に示しました。こうした背景から、東京都は自転車事故の被害者が十分な賠償を受けられるよう、また加害者の今後の人生のためにも、「努力義務」だった自転車保険加入を「義務化」したのです。

自転車に関連する交通事故の数

2018年における交通死亡事故の被害者のうち約半数を、歩行者または自転車乗用者が占めています。東京都内の自転車事故件数は近年、1万1000~1万3000前後の幅で微増減をくり返していますが、そのうち自転車が関与した割合は、2016年の32.1%から年々増加し、2020年は40.6%まで高まっています。自分がしっかりと交通ルールを守って自転車を利用していたとしても、さまざまな人が行き交いする公道を使う限り、自転車事故に遭う可能性は0(ゼロ)ではないのです。

そもそも自転車保険とは?

自転車事故によって相手(被害者)にケガを負わせた場合、加害者には損害賠償が命じられます。相手が死亡したり後遺障害が残るケースなどでは、賠償額は何千万~1億という高額賠償が発生します。この自転車事故による、被害者の保護と加害者の経済的負担の軽減を目的としたのが、自転車の損害賠償保険です。保障内容は、「自分のケガへの保障」と「相手への賠償」があります。

自転車事故に備えられる損害保険の種類

自転車事故の備えとなる損害保険の種類を、わかりやすく解説します。

傷害保険

傷害保険とは、日常生活におけるさまざまなケガに備える保険です。自転車事故で自分がケガした場合も保障対象です。保障内容の種類には、通院補償、入院補償、手術補償に加え、事故によって後遺障害が残ったり死亡したりした場合の死亡・後遺障害補償などがあります。また、自転車事故を起こしてしまった際の、被害者との示談交渉を代行してくれるサービスが付いているものもあります。

個人賠償責任保険

傷害保険が「自分のケガへの保障」を対象としているのに対して、個人賠償責任保険は「相手への賠償」を対象としています。具体的には、相手(被害者)に人身損害や物損を与えてしまった時など、加害者となり損害賠償責任を負った時のために備える保険です。自転車で走行していて、歩行者などの相手(被害者)を死傷させてしまったり、他者の自動車や家などの所有物(財産)を損壊させてしまった場合も保障対象です。

自転車保険の保険料

自転車保険の保険料は、給付内容によって異なりますが、月額数百円程度で入れる商品が多いです。自動車保険や火災保険の特約としてすでに保証されている場合は、特に個人賠償責任補償の上限額と保険料のバランスを考えて加入を検討すると良いでしょう。

自転車で事故を起こしてしまった場合の賠償金

自転車で起こした事故であっても、被害の大きさによっては数千万円を超える賠償金を支払わなければならないこともあります。特に被害者が死亡した場合や後遺障害を負った場合の賠償金額は高額になります。例えば、男性が信号を無視して自転車で交差点に進入し、青信号で横断中の女性と衝突して死亡させたケースの賠償金は、5438万円。男子小学生が夜間、自転車で走行中に、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性と正面衝突し、女性の意識が戻らない状態になったケースの賠償金は、9521万円でした。

自転車保険の選び方

自転車保険は、加害者になってしまったケースを想定し、特に個人賠償責任補償の補償額を中心に考えると良いでしょう。なぜなら前項目で紹介したとおり、自転車事故の加害者に課せられる賠償金額は高額になるケースがあるからです。過去には1億円近い高額賠償事例もあるので、補償金額が1億円以上ある保険を選ぶと安心です。また、自転車事故の示談交渉は、当事者同士だとうまくいかないことが多いので、示談交渉を代行してくれるサービスが付いている(付けられる)ものがおすすめです。

自転車保険に加入する際にチェックしたいこと

自動車保険や火災保険、クレジットカードの付帯保険、会社の団体保険などに加入している場合は、すでに自転車事故の保障がカバーされている場合があります。自転車保険を検討する際には、まずは加入中の保険の「個人賠償特約」部分を確認し、保障範囲や補償金額をチェックしましょう。個人賠償責任保険は、1つの契約で家族全員が保障対象となります。配偶者や同居中の家族の保険の内容もチェックすると良いでしょう。次に、現在の自転車事故の補償金額が足りているかを確認し、そのうえで、不足分のみを補える自転車保険に加入するのがおすすめです。

まとめ

本記事では、東京都における自転車保険の加入義務化と自転車保険の選び方について、解説してきました。自転車保険への加入は罰則を伴わない義務ですが、加入の必要性が極めて高いこともわかっていただけたかと思います。まだ未加入で、加入中の保険の特約で保障がカバーされていないなら、各種保険を検討しましょう。

ちょこっと共済は、東京都の39市町村が共同で運営する公的な交通災害共済で、交通事故に遭い治療を受けた会員に対して見舞金を支給する制度です。
東京都の市町村に住民登録のある方なら年齢・健康状態に関係なくどなたでも加入することができ、会費は年額1,000円または500円と大変安価です。
万が一の事故に備えて、お守り代わりにぜひご加入されてはいかがでしょうか。

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