こんにちは。ちょこっと共済ライターチームです。
この記事で分かること。
・自動車保険には自賠責保険と任意保険がある
・自賠責保険の加入は強制で、加入せずに自動車に乗ると厳しい罰則がある
・任意保険は、自賠責保険の対象外であった対物や車両などが補償される

まとめ

自動車保険には自賠責保険と任意保険があります。
自賠責保険の加入は強制で、加入せずに自動車に乗ると厳しい罰則があり、補償は対人のみに限定されます。
一方任意保険は、自賠責保険の対象外であった対物や車両などが補償されるため、自賠責保険をカバーする役割を担っている形です。
どのように自動車を使用するのかを考慮し、自分に合ったスタイルで保険を選ぶようにしましょう。

ちょこっと共済は、東京都の39市町村が共同で運営する公的な交通災害共済で、交通事故に遭い治療を受けた会員に対して見舞金を支給する制度です。
500円から加入出来ます。万が一の事故に備えてご検討ください。

自動車を購入したら自動車保険への加入は必須です。
ところが自動車保険には自賠責保険と任意保険があるため、それぞれの違いについてわからない人も多いのではないでしょうか?
この記事では、自賠責保険と任意保険の基本、それぞれの違い、保険料の目安について解説します。
自動車を購入予定の方はぜひ参考にしてください。

自賠責保険とは

自賠責保険とは自動車や原付を含むバイクの保有者に義務付けられている保険のことです。 保険料は車種ごとに設定されており、契約期間により費用が異なります。

加入が必須の強制保険

自賠責保険の正式名称は「自動車損害賠償責任保険」といい、交通事故による被害者の救済を目的としています。 必ず入らなければならないことから「強制保険」と呼ばれることもあります。 自賠責保険に入っていない、期限が切れているにも関わらず運転した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられるほか、違反点数6点で即座に免許停止処分となります。 また自賠責保険に加入していても、証明書を所持していないと30万円以下の罰金が課せられるので、車を運転する際は常に自賠責保険の証明書を所持する必要があります。

補償範囲は「対人」のみ

自賠責保険の補償範囲は人身事故のみで、物損事故は対象外となります。 人身事故とは、人的被害が発生した交通事故を指します。 つまり交通事故によって他人を死亡させたり、ケガを負わせたりした場合に補償される保険です。 交通事故の対象は定められておらず、血縁関係であっても不問とされるため、交通事故の相手が家族であっても保険金は支払われます。

自賠責保険の補償内容

自賠責保険の保証内容は、交通事故で相手にどのような損害を与えたかによって決まります。 「死亡」「傷害」「後遺障害」のそれぞれの補償内容について解説します。

死亡による損害

死亡による損害の場合、葬儀費、逸失利益、被害者本人および遺族の慰謝料が支払われます。 上記の費用ごとに上限金額が設定されており、被害者1名につき3,000万円を限度として支払われるシステムです。 ただし被害者の過失により起こった交通事故で加害者に賠償責任がない場合や、被害者の自損事故で死傷した場合などは保険金が支払われないケースもあります。

傷害による損害

傷害による損害は、治療関係費、休業損害、文書料、慰謝料が補償範囲に該当します。 上限金額は被害者1名につき120万円です。 治療費は治療にかかった妥当とされる金額か実費が補償され、通院や自宅看護の場合は1日2,100円、入院になると1日4,200円が看護料として支払われます。 通院に要した交通費や、入院中の雑費として1日1,100円の支給、休業損害や慰謝料など補償内容は多岐にわたります。

後遺障害による損害

後遺障害とは、事故により受けた傷が治ったときに身体に残された傷(精神的・肉体的)のことで、いわゆる後遺症を指します。 逸失利益と慰謝料を合わせて最高4,000万円が補償されます。 ここで焦点となるのが逸失利益です。逸失利益は事故で身体に残った障害の影響により、労働能力の減少で発生することが予想される収入の減少分のことです。 逸失利益の金額は収入や障害の等級に応じた労働能力の喪失率、喪失期間などをもとに算出されます。

任意保険とは

自動車保険には自賠責保険のほかに任意保険があります。 任意保険は補償内容の範囲が広く、保険料が年齢や補償内容などによって大きく変わるところが特徴です。

自賠責保険をカバーする役割

任意保険の正式名称は「任意自動車保険」で、車の使用者自身の意思で加入する保険です。 予算にあわせて保険会社や補償内容を選べるほか、自賠責保険と比べて補償の範囲が広く、補償額も高いのが一般的です。 人身事故に加え、自賠責保険では補償対象から外れていた対物、車両、搭乗者、盗難などが補償されるため、自賠責保険をカバーする目的で多くの人に利用されています。

オプション契約で補償を充実できる

任意保険にはオプション契約として補償を追加できる「特約」が用意されています。 特約を付け加えることによって、補償内容をより手厚くすることが可能です。 特約には弁護士費用特約、個人賠償責任特約、運転者限定特約などがあり、特約の種類によって保険料が増減します。 メリットの多い特約ですが、あくまで任意保険のオプションであるため、特約のみの契約を行うことはできません。

任意保険の補償内容

ここからは任意保険の種類と概要を解説します。 ただし対物、対人以外は保険会社や保険プランによっては特約扱いになるケースもあるため、加入前にパンフレット等で保険内容を確認しましょう。

対物賠償保険

対物賠償保険は、契約している自動車の事故により、他人の車や所有物、家屋を壊してしまった際に支払われる保険です。 たとえば、ブレーキとアクセルを踏み間違えて店舗に突っ込んでしまった場合でも、店舗や商品の破損、営業損失費用が補償されます。そのほか電柱、電車、ガードレール、信号機などへの損害も補償の対象となります。

対人賠償保険

対人賠償保険は、自動車事故で他人を死亡させたまたはケガを負わせてしまった場合の保険です。 自賠責保険などの支払額を超える分について保険金が支払われます。 人身事故の賠償金は非常に高く、莫大な金額になることもあるので、多くの人が加入しています。

人身傷害保険

人身傷害保険は、契約している自動車に搭乗中の自動車事故により死亡またはケガを負った場合の保険です。 対象は運転者と同乗者で、後遺障害による逸失利益や介護料、精神的損害、働けない間の収入等の実損額を交通事故の過失割合にかかわらず補償されます。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険は、契約している自動車に搭乗中の方が自動車事故によって死亡またはケガを負った場合の保険です。 対象は搭乗者全員で、あらかじめ決められた額の保険金が支払われます。 たとえば、家族旅行中の衝突事故により家族全員がケガをした場合など、人身傷害保険とは別に保険金を受け取ることができます。

無保険車傷害保険

無保険車傷害保険は、交通事故の相手の車が自動車保険に加入していないケースなどで、相手から十分な補償が得られない場合、それを補填するための保険です。 補償額は自身が契約している対人賠償保険の額と同額になりますが、無制限の場合は上限が2億円になり、自賠責保険等の保険金額分が差し引かれるケースもあります。

車両保険

車両保険は、契約者の車に関する補償で交通事故や自損事故、自然災害(地震に由来するものは除く)などに対応する保険です。 多くの保険会社で一般型とエコノミー型を用意しており、エコノミー型は補償範囲が限定的で掛け金を安く設定しています。

自賠責保険と任意保険の違い

自賠責保険と任意保険の基本を押さえたところで、それぞれの違いについて解説します。

強制力の違い

自賠責保険への加入は自動車損害賠償保障法によって義務付けられており、未加入の場合は罰則があります。 一方、任意保険は自賠責保険でカバーしきれない被害に対処するための任意の保険なので、加入は本人の自由で罰則もありません。 したがって自賠責保険さえ加入すれば、任意保険に加入しなくても自動車を運転することができます。

補償範囲の違い

自賠責保険と任意保険の特徴は以下の通りです。 自賠責保険は対人補償のみ、任意保険の補償内容はプランによって大きく変わります。

自賠責保険 任意保険
対人賠償 傷害120万円まで
後遺障害4,000万円まで
死亡3,000万円まで
補償あり(対人賠償保険)
対物賠償 補償なし 補償あり(対物賠償保険)
人身傷害 補償なし 補償あり(人身傷害保険)
搭乗者傷害 補償なし 補償あり(搭乗者傷害保険)
車両保険 補償なし 補償あり(車両保険)
無保険車傷害 補償なし 補償あり(無保険車傷害保険)

等級制度の有無

等級制度とは事故歴に応じた保険料の割引、割増を適用する制度です。 ノンフリート等級制度とも呼ばれ、初めての契約は6等級、最高で20等級になるよう、20段階に区分されています。(例外として、マイカー共済は22等級まであります。) 交通事故等で保険を使うと保険料が高くなり、保険を使わないほど保険料が安くなる仕組みです。

契約期間の違い

車検を通すためには自賠責保険に加入することが前提です。 自賠責保険の契約期間は通常、車検の有効期限に応じて決定します。 ただし、車検の出し忘れや車両整備期間の余裕を見て1カ月長く加入することも可能です。 また自賠責保険は1カ月単位での加入も可能ですが、廃車までのつなぎなど、特殊な場合に限られます。

<車種ごとの車検の有効期間>

車種 初回登録時の有効期間 2回目以降の有効期間
乗用自動車(普通・小型・軽) 3年 2年
特殊自動車(キャンピングカーなど) 2年 2年
商業用自動車(バス・タクシー) 1年 1年

上記の表から普通車や軽自動車の自賠責の契約期間は、新車購入時が3年か3年1カ月、中古車購入時は2年か2年1カ月ということになります。

自賠責保険と任意保険の保険料の目安

自賠責保険の保険料は自家用自動車で24か月の契約の場合20,010円、36か月では27,180円(2023年1月時点)と固定されています。 一方、任意保険は契約者の年齢・運転歴・自動車の使用目的などで保険料が異なります。 月払いで数千円程度が目安ですが、18歳から20代半ばの人は1万円を超えるケースもあるでしょう。 また任意保険の場合、保険会社ごとで金額に開きがあるため、数社を比較することは必須と言えます。

まとめ

自動車保険には自賠責保険と任意保険があり、それぞれの保険の内容や違いについて解説してきました。 自賠責保険の加入は強制で、加入せずに自動車に乗ると厳しい罰則があり、補償は対人のみに限定されます。 一方任意保険は、自賠責保険の対象外であった対物や車両などが補償されるため、自賠責保険をカバーする役割を担っている形です。 ただし任意保険への加入に強制力はなく、オプションや年齢などの条件によって、掛け金が高額になる可能性もあります。 どのように自動車を使用するのかを考慮し、自分に合ったスタイルで保険を選ぶようにしましょう。

ちょこっと共済は、東京都の39市町村が共同で運営する公的な交通災害共済で、交通事故に遭い治療を受けた会員に対して見舞金を支給する制度です。
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